不動産クラファンって何?
「不動産投資って、たくさんお金がないとできないんでしょ?」
そんな風に思っていませんか?
実は、最近注目を集めている「不動産クラウドファンディング」なら、
たったの1万円から不動産投資を始められるんです。
不動産クラウドファンディング(通称:「不動産クラファン」)は、インターネットを通じて多くの投資家から資金を集め、特定の不動産プロジェクトに投資する手法です。
少額の資金からでも不動産投資が可能となり、初心者からも注目を集めています。
この記事では、不動産クラウドファンディングのメリットやリスクについて初心者にもわかりやすく、徹底解説します。
例えば、Aさんの場合…
① 2,000万円の物件を運営会社が購入
まず、運営会社が2,000万円の不動産プロジェクトを企画します。
運営会社は、インターネットを通じて投資家から集めた資金を使ってこの物件を購入します。
② 1口1万円で2000口に分割
次に、運営会社は、この2,000万円の物件を1口1万円として2000口に分割します。
これにより、多くの投資家が少額から投資できるようになります。
③ Aさんは10口10万円を1年間投資
Aさんは、このプロジェクトに10口(10万円)を1年間投資することにしました。
Aさんのように、他の投資家もそれぞれの資金を出し合ってプロジェクトに参加します。
④ Aさんへの分配金はいくら?
仮に、そのマンションから年間156万円(月額13万円)の家賃収入があったとすると、
1口あたりに分配される利益は、156万円÷2,000口=780円
Aさんは10口投資しているので、1年間の投資で得られる利益(分配金)は
780円×10口=7,800円 となります!
※分配金からは、20.42%源泉徴収されます。
なぜ注目されているの?
不動産クラファンが注目されている理由は、その手軽さと多様なメリットにあります。
以下に、具体的な理由を詳しく説明します。
少額から始められる
不動産クラファンの最大の魅力は、少額から投資を始められる点です。
通常の不動産投資は高額ですが、クラファンなら1万円から投資可能です。
これにより、資金が限られている投資初心者さんでも気軽に参加ができます。
ほったらかしでOK
不動産クラファンは、運営や管理を不動産に精通した事業者が行うため、投資家はほったらかしでOK!
忙しいビジネスパーソンや副業として投資を考えている方にもおすすめです。
高い利回りもねらえる
不動産クラファンの最大の魅力は、少額から投資を始められる点です。
通常の不動産投資は高額ですが、クラファンなら1万円から投資可能です。
これにより、資金が限られている投資初心者さんでも気軽に参加ができます。
優先劣後によるリスク軽減
優先劣後システムとは、投資家と事業者が出資を分ける仕組みで、損失が出た場合はまず事業者が負担し、投資家の元本が守られる仕組みです。
この方式により、投資家は比較的安全に投資を行うことができます。
他の投資商品と違う点は?
不動産クラファンは、少額から不動産投資を始められる新しい投資方法ですが、他の投資商品と比べて何が違うのでしょうか?
ここでは、初心者にもわかりやすく、不動産クラファンの特徴と他の投資商品との違いを解説します。
株式投資との違い
株式投資では、企業の業績や市場の状況により株価が変動するため、短期間で大きな利益を得ることもあれば、損失を被ることもあります。
不動産クラファンは、物件の賃料収入や売却益を主な収益源とするため、株式投資とは異なるリスクとリターンの特性があります。
投資信託との違い
投資信託は、複数の投資家から集めた資金を専門の運用会社が運用し、その成果を投資家に分配する仕組みです。
分散投資が容易で、リスク管理をすべて運営会社にお任せできることが特徴ですが、不動産クラファンはプロジェクト(ファンド)を自分で
選定し、分散投資をしてリスク管理していく必要があります。
REIT(リート)との違い
REIT(不動産投資信託)は、投資家から集めた資金を使って不動産を購入し、その賃貸収入や売却益を投資家に分配する仕組みです。
不動産クラファンと似ているように感じますが、REITの大きな特徴は、証券取引所に上場されており、株式のように売買が可能なことです。
それに対し、不動産クラファンは、上場されていないため、株式市場の急激な変動に影響されず、安定した収益を期待できるという利点があります。
ソーシャルレンディングとの違い
不動産クラファンは、投資対象が不動産プロジェクトに限定されますが、ソーシャルレンディングでは、事業資金やローンなど多様な用途に使われます。
また、不動産クラファンは、収益の源泉が賃料収入や売却益ですが、ソーシャルレンディングは貸付金の利息が収益源であるという違いがあります。
不動産クラファンの注意点
最近注目を集めている不動産クラファンですが、投資商品である以上、メリットだけでなく注意点やデメリットも存在します。
ここでは、初心者にもわかりやすく不動産クラファンの注意点とデメリットについて解説します。
プロジェクトの選定が必要
信頼性の低いプロジェクトに投資すると、期待したリターンを得ることが難しくなるだけでなく、元本を失うリスクもあります。
適切なプロジェクトを選定することで、リスクを抑えつつ安定したリターンを得ることが可能です。
⇒プロジェクト選定のチェックポイント
手数料がかかる
不動産クラファンに投資する場合、投資金額を運営会社に入金する際と、配当が完了し元本+配当金を出金する際に手数料がかかります。これらの手数料が投資リターンに与える影響を理解しておくことが大切です。
例えば、1万円投資して、利回りが5%、運用期間が3ヶ月だった場合…分配金は125円(10,000×5%×3/12=125)です。
仮に、入金手数料と出金手数料を合計して125円以上かかる場合、実際のリターンはどうなるでしょうか…?
この場合、投資家は分配金以上の手数料を支払うことになってしまいます。
各サービスの手数料を把握して、上手に投資を行うことが大切です。
⇒手数料・利回り・実績等徹底比較!
元本保証ではない
元本保証とは、投資した金額(元本)が必ず返ってくることを保証する仕組みです。
例えば、銀行の定期預金や国債などは元本保証があるため、投資した金額が減ることはありません。
不動産クラファンでは、元本保証がありません。
つまり、投資した金額が必ずしも返ってくるわけではなく、場合によっては元本が減少するリスクがあります。
しかし、不動産クラファンのサービス提供者は、「優先劣後構造」や「倒産隔離」など投資者のリスクを軽減するためのさまざまな対策を講じています。
税制面のメリットが少ない
税制面のメリットとは、投資によって得られる利益に対して税金が優遇される仕組みのことです。
例えば、NISA(少額投資非課税制度)やiDeCo(個人型確定拠出年金)などは、投資利益が非課税になったり、税控除が受けられたりするため、税制面でのメリットが大きい投資商品です。
しかし、不動産クラファンで得られる利益は雑所得として課税されます。
雑所得は、他の収入(例えば給料)と合算し、それに対して税金がかかります。これを「総合課税」と言います。
収入が多い人ほど、税金の割合(税率)が高くなり、不動産クラファンで得られた利益もその税率で計算されてしまいます。
収入が高く、節税対策を意識したい場合は、不動産クラファンではなく、ワンルーム投資などの現物不動産投資を選ぶといいでしょう。